講師紹介

勉強会の様子

津田医院はかかりつけ医として30年近くになります。

手話学習をみなさんが始める前は、病院に行ってもどきどきして、ちょっとしか自分の訴えができなかった。言いたいことはあったけど、我慢することが多かったです。

先生の筆談もなかったかもしれません。手話学習の中で筆談の必要性やろう者への対応のことなどを学んでいって、先生は筆談もされるようになりましたし、手話でも対応されるようになりました。

例えば薬を処方された場合も診断室の中で薬の説明をしてくれます。その後薬局でいただく薬の写真や説明と先生のお話が一致しよりわかりやすいです。PCの実際の写真を使用して、見て分かる方法も取り入れてくれました。

手話が出来ない場合は、手話の堪能な職員さんを呼んで対応してくれるようになりました。また、スタッフの皆さんは、あいさつの手話「おはようございます」などが、よく出てくるようになりました。

また、先生は以前は顔の表情がなかったですが、今はとても表情が柔らかく、病気の時には相談しようという気持ちになります。

今は、スタッフの皆さんにとても親しみを感じていますし、信頼し安心して病院にいくことができるようになりました。

薬局の方も以前は手話学習会に参加していました。最後に「お大事に」だけは手話をされます。これもとてもいいのですが、今後は手話学習会に参加してくれるといいなあと思います。

手話の本で覚えた手話では、伝わらないこともあります。今後は地元の手話を覚えて、使ってほしなと思っています。

黒谷未子


私達は、病気になったとき、誰もが肉体的な苦痛と精神的な苦痛を感じます。それを和らげ、健康な状態に回復したいと願い、病院に行きます。
自分の痛みの状態やそれに関する様々な情報をドクターに訴え(聞いてもらい)、自分が理解できる言葉で納得できるまで(今後の見通しも含め)説明を聞き、選択肢を示してもらい、拒否も含めて自分で選択し、自分の病(肉体と精神)に向き合い、治療への意欲を高めていくのだと思います。

ところが、耳が聞こえない人の場合、この過程がすっぽりと抜け落ち、病名はもちろん、どういう診断・治療がなされているかも知らないまま・・ということが多いのです。そして、医療側にはこの事実が理解されにくく見えにくいのです。

「病院で手話で話ができる」ことは、医療と聞こえない患者を結ぶ「きっかけ」であり、聞こえない人には、この上ない大きな安心でもあります。治療への意欲を高めることにもつながると思います。(但し、正確な手話や聴覚障害への理解が必要です。)
医師や看護師は、「目で見てわかるもの」を活用し、コミニケーションして欲しいと思っています。視線を合わせ、満面の笑みで患者を迎えいれ、手話で語りかけ、説明には絵図を使い・・・。(患者の同意を得てのことですが)手話通訳の利用も可能です。
「医療と聞こえない人がつながること」願いは一つです。

聞こえない人だけが特別に、「医療とつながり健康に生きたい」と願っているわけではありません。人はみんなそう願います。聞こえない人の願いはあたりまえで普通のことです。

理解も含めた医療側の患者への歩み寄りや配慮が一人としてあたりまえの願いを実現させて行くと信じています。

村上栄子